今回は、日本女子大学の心理学者、竹内龍人教授の『実験心理学が見つけた超効率的勉強法』誠文堂新光社(2014年3月)を紹介しつつ、実験心理学の実証に基づいた効率の良い勉強法について話します。
まずは、結論から。

①一般的に効果が高いのは分散学習、ただし苦手教科には集中学習が効果的
②復習に小テストを使うと本番の点数も上がる
③小テストの答え合わせは時間をおいてやったほうが効果的
次に、それぞれ具体的に説明していこう。
一般的に効果が高いのは分散学習、ただし苦手教科には集中学習が効果的
試験でよい得点をとるためには 、復習が何より重要です 。キーワードは「分散学習」です。最初に学習したときから時間・間隔を空けて復習するというのが分散学習で、これもより、学習したことが脳にしっかりと固定される分散効果が表れるのです。
この「分散学習」に対して、学習直後に復習を行う学習方法を「集中学習」と呼びます。実は、集中学習がちゃんと役に立つ場合もあるのです。それは、勉強した内容をまだ十分に理解していない、あるいはしっかり覚えていないと感じたとき。こんなときは、学習後すぐに復習すべきです。
どんな事柄であっても、それが勉強に限らずスポーツのワザでも日常のことであっても、脳に記憶されるためには時間がかかるのです。ですから、Aを覚えた直後にAに関する復習を繰り返しても、しっかり記憶されたことにはならないのです。それよりも、Aをしっかり記憶するために脳が「ひそかに」働いているとき、つまりAを覚えたその数日後にAの復習をするのが効果的です。なぜなら、その復習は脳のひそかな働きを助けることになり、結果として、よりしっかりとした記憶ができあがるからです。
復習に小テストを使うと本番の点数も上がる
なんと最近の研究から、小テストを受けるだけで学力が上がることがわかってきました。小テストを効率的に行うと、全体の勉強時間が少なくなるにもかかわらず高得点を上げることができるのです。
また、復習に同じ時間を使うならテストの方が2倍も効率だということもわかってきています。
小テストを受けるだけで、本番のテストの得点が上がってしまうという不思議な効果は、専門用語で「テスト効果」と呼ばれています。現在では、小テストによる復習を繰り返すことにより、蓄えられた記憶が「思い出しやすい」形に変形されるのではないかと考えられています。
小テストの答え合わせは時間をおいてやったほうが効果的
心理学的な実験によると、答え合わせはテストの直後ではなく、勉強の最後にまとめて最後にやった方が効果的という結果が得られました。
なぜすぐに答え合わせするよりも効果が高いのか、その理由は二つあります。その一つは、「復習の技術」で解説した「分散学習」の効果です。つまり、同じテーマを学習するのであれば、続けて行うよりも、しばらく間を空けて行う方が効率がよくなります。答え合わせをあとで行うということは、まさにこの分散学習に他なりません。
いずれにせよ、復習にはテストを利用する、これは鉄則中の鉄則といえます。
効率的な学習の2つの王道は、分散学習を行うことと、復習には小テストを行うことです。
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